読み合わせ稽古の最終日、
演奏家たちが合流しました。

Photo106







音楽劇『P.G.―Peer Gynt―ペール・ギュント』の
最新情報・チケットのお申し込みはこちら!!
台本が完成して一週間。部分ごとに行ってきた読み合わせの稽古を、今日は通して読み合わせ、全体の長さやバランスを調整します。

D.R.P.の読み合わせは、まず机を囲んで座り、舞台の設定や作品の背景、演出の方向性を検討しながら世界観を共通にもつことを中心に読み込んでいく作業です。
その一方で、俳優たちにとって、演技の指針となる要素をしっかり掘り下げて、誤った方向に役作りを広げないようにする土台作りの場でもあるのです。

ただ座って読んでいるのではなく、

声質:高いのか低いのか、早いのか遅いのか、
イントネーション、アクセントの位置の確認、
音量:大きいのか小さいのか

など、立ち稽古に入ってからはおざなりになりそうな「ことばの土台」を築いておくのです。

当然、立ち稽古に入り、実際に体を動かして見て初めて、ことばは体から発せられ、生きた「会話」が生まれます。しかし、その場の雰囲気で芝居を作り上げてしまっては、本の中での人物の立場、どういう役割でその場に存在するのか、また音のアンサンブルとして美しいか、という演技中に意識しにくい部分の下地を固めておくことは、力のある本に挑むときの一つの大切な「準備運動」であり、エチケットですらあるのではないかと考えています。

我々は全員がそこに存在するだけで目立つとてつもない個性や、異彩を放つ異端児だったりはしません。注目を集めるために、根拠のある努力をしなければなりません。
 化学反応を起こすためには、一つ一つの物質にそれぞれの特徴や性質がはっきりしていなければいけません。人物の特徴を捉え、またその存在意義を、二つとない個性を見つけることが、立ち上がり、交わったときにどれだけ面白い科学反応を作り出せるかの基盤です。

爆発するか、変色するか、発熱するか、凝固するか、気化するか。

楽しみです。


今回は俳優だけではありません。それぞれに強烈な個性を持った演奏家たちが俳優の前に立ちはだかります(笑)。ぼやぼやしているとその才能や、楽器の音色という到底太刀打ちできない「個性」にしてやられます。

ぶつかり合うのではなく、それぞれの個性をしっかり準備し、磨き上げることによって、交わったときの大いなる化学反応を、ひそかに期待しているのです。



そのための地味な作業が、読み合わせという稽古だと、わたしは思っているのです。(SHINTARYO.T)