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立ち稽古が始まりました。

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今週中に全幕の流れを付ける、という僕の中での目標は達成。

最近の僕の傾向としては、デザインした舞台装置の上で俳優たちの立ち位置や動線を確認しながら、最低限必要な家具や調度を配置しながら、また場合によって不都合な広さがないか図面自体の修正をしながら稽古を進めます。

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俳優の演技の破綻や暴走は目をつぶり、ひたすら位置的な関係性を探ります。俳優だって、全体的な方向性を最後まで先に示されたほうが、役作りの上でも指針が立つでしょうから。

かつてはなかなかこの「見て見ぬ振り」が出来ず、いらいらして事細かにダメ出しをして、どうしてもなかなか進みませんでしたが、最近はようやく作業を優先出来るようになりました。俳優諸君、ダメがすくないと思ったら大間違いですぞ。

この作業のことを特に名称は用いてなかったのですが、俳優の一人が「ミザンスをつけるのね」という風に言っていました。

確かに時々耳にするなあとは思っていましたが、そもそもミザンスって何?(失敬)。

ある劇団ブログでは「役者の全体的な動きや流れ」のことです。と断言して書いてありました。

ふむ。なんだか釈然としないので、
演劇小辞典(石崎一正・泉三太郎共著、ダヴィッド社)を随分久しぶりに開いてみました。以下抜粋。

ミザンセーヌ Mise en scene[仏](舞)
"舞台における位置づけ"という意味の演出用語。十八世紀の中ごろフランスで戯曲のト書きという形で、登場人物の"ポジション"を書いたのがはじまりという。人物それぞれの相互関係、また事物との対応を合理的に指定し、各場面と劇とのバランス、調和をめざすもの。ロシア語でミザンツエーナ、英語でミザンシーンという。

やたら「という」が連呼されてるのが不可解ですが(笑)どうやらこれのことのようです。

ちなみに、辞典の項目は「三島由紀夫」、その後が「ミスキャスト」と続きます(「ミスキャスト」に解説があるのが面白いですが)。ミザンスそのものは載ってないザンス。造語?

この作業にあたるのを新劇の世界では「粗立ち」というのですが、僕のそれはまさにこの演劇小辞典の解説に近いような感じです。

舞台上で装置と俳優の調和をめざす。実にいい言葉ではありませんか。明日の稽古場で使おうっと。